とるにたらない日々 *写真および文章の無断転載はご遠慮ください*
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以前住んでいた借家の大家さんが、2月の初めに亡くなっていたことを先日知りました。
そもそも私たちがこのアパートに引っ越したのも、大家さんの癌治療のため。
賃貸契約は6月までだったにも関わらず、
「急に家を売却することになったので、できるだけ早く引っ越してください」
と言われたのが去年の11月でした。
その家は、大家さんのご両親が亡くなるまで暮らした家で、大家さん自身は会社経営で成功されているので、ご両親亡きあとは空き家になっていたんです。
でも、思い出がたくさん詰まった生まれ育った家を他人に売る気にはなれず、貸家にしていたわけです。
本当は手放したくないそんな家を売ろうと思ったのは、治療費のこともあるだろうけど、やはりもう持っていても仕方ないと思ったんでしょうね。
事情が事情なので、私たちも大慌てで近所のアパート(ここ)に引っ越しました。
7月にはシカゴに引っ越すことが決まっているので、たった半年のために子供たちを転校させたくなくて。
以前の家とは目と鼻の先なので、時々前を通るのですけど……大家さんが亡くなった今も、まだ買い手がついていないのです。
もう誰も帰ってこない空っぽになった家を想像すると、なんだかせつないです。
息子なんか、彼の人生で一番長く住んだ家なので、今でも
「あー、前の家に帰りたいなー」
なんて言ってるし。
大家さんは物静かで寛大で、私たちアジア人にもいつも感謝の言葉を忘れない人でした。
6年間、楽しかったです。
古い家だったけど、世界で一番くつろげる場所でした。
ご冥福をお祈りします。
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