■息子の熱が下がった後、自分の病み上がり+看病疲れでグッタリしてるところへもってきて娘がすったもんだ。
最近は「価値観の違い」という新技を覚えたようで、本人もじつはよくわかってない台詞でごまかそうとする。
(もちろん本人は大真面目で言ってるんだろうけど)
日本に住んでる高校生だったら、たとえば部活の上下関係や満員電車での通学や、バイト経験なんかで『社会の中の自分』というものを実感できるのだろうけど、そういったものがまったくないアメリカの生活では、ネットぐらいしか『社会を垣間見る窓』がなく(我が家はTVもない。TV機はあるが番組を見るためのお金を払ってないので映らない)、同世代によるTwitterやFacebookから得た情報が大部分の、偏った頭でっかちになってしまっている。
ちなみに彼女は新聞はもちろん、日本のファッション関係以外の雑誌も、学校の課題本以外の小説も読まない。
自分は『できる子』だと周りから言われて育ったせいもあって、何かをして欲しい時以外に親と意見を交換する事もない。
もしかしたら彼女のような16歳の女子高生は多数派であって、男の子からのウケもいいのかもしれないけど……
簡潔に言ってしまうと、私とはタイプが違いすぎて、理解はできても共感はできない。
今回はついに夫もブチ切れて、
「勉強なんかしなくていいから、人間としてマトモに生きてくれ!」
と。
……ここでは細かいことを書けないので、読んでる方にはきっと何が何だかわからないことと思いますが……
そんな感じで数週間、正直なところ今もまだ、私の方ができれば顔を合わせたくない気持ちです。
いやー、自分が10代の頃から思っていた事だけど、女の子との付き合い方って難しい!!
■日本で大地震があったのは、おりしも息子の14回目の誕生日。
発生から15分後に、地震があったことをたまたまTwitterで知り、それからは手探りのように情報を集め寝不足の数日間が続いた。
しかし、海外に住んでたら何もできない。
高齢の親のために食料を買ってくることも、神奈川に残してきたマイホームの様子を見に行く事も。
ただできること……Amazon.comがRedCrossの募金窓口になっと知ってすぐに寄付したし、子供たちの学校でも……をするだけ。
母が「電話がまったく通じない」と半ばパニックになっていたので、宮城の親類に国際電話で何度も連絡を試みたり(国際電話は繋がりやすいのです)。
あとは毎日、朝からUstreamでNHKを見る日々。
これがまた、なんというか……
ニュースを見たからといって何ができるわけでもないのに、見始めるとPCから離れられない。
そして気持ちがどんどん沈んでいく。
沈んでいく、というか、底の見えない不安の闇に落ち込んでいく。
海外に住んでいても我が家の場合、永住権はあるものの日本国籍で現地採用。
親もマイホームも日本に残してきてるのに、もしも日本の本社の経営が傾けば、駐在と違って呼び戻される事はなく、海外支社のクローズに伴って無職になり、日本の住宅ローンだけが残る……。
今回タイミング悪くいろんなことが重なって(ここには書けないけど)、あらゆるところに土下座覚悟で帰国するしかないかも、という状況で家族会議を重ねた結果、やっぱり子供たち、特に息子の学齢時期が悪いもので、なんとかしてあと数年、アメリカで暮らそうという結論に至ったのだけど……。
私ひとりの本音を言えば、帰国したい。
たまらなく帰りたい。
だって、自分の国だよ?
国のために何もできなくても、日本人としてみんなと一緒にあの国で生きていきたい。
私は日本が大好き。
生まれ育った東京も、第二の故郷である宮城も。
■原発のこと。
これについてはネットには書けないんだけど、私のことを古くから知る人は、私がずっとどんな考え方の人間か、知ってるよね。
だからいろいろ……
吠えたいこととかくやしいこととかあるわけなんだけど。
せめてせめて、以前にも増して『節電ババァ』となって意思表現してみる。
……アメリカで節電したところで、東電には何の影響もないんだけどさ。
■地震のすぐ後、夫が東海岸南部へ予定していた1週間の出張。
ところが、そろそろ帰宅かと私が食材の買い出しから帰ってみると、「あと1週間帰れません」とのメール。
うちは日本←→海外や、アメリカ国内の単身赴任もたびたび経験してるので夫の長期出張はどうということもないのだけど、今回の出張が延びた理由を聞いてびっくり。
なんと、日本の本社から出張で来たエンジニアさんがまったく英語ができずにお客さんとトラブルになったため、夫は通訳として引き止められたんだそうな。
(-_-;
………出張者さん、もうちょっと頑張ろうよ。
夫だってもともと英語ができるわけではなく、在米11年でもめっちゃカタカナ発音で仕事以外の英語は不得意。
映画や本は未だに日本語オンリーだし、子供の学校のお手紙にも四苦八苦してる。
……アメリカ育ちじゃないんだから、オールラウンドな英語なんてはなっから無理でも、せめて仕事で使う狭い分野のテクニカルな英語ぐらいは勉強してからいらっしゃいよ、と、日本からの出張者には思ってしまうんだな。
観光じゃないんだし、出張手当もらってるんだろうし。
ちなみにアメリカ南東部を転々とした今回の夫の出張。
あっちの方はいわゆる『南部メシ』と呼ばれる豆と牛肉がメインの料理が主流だそうで。
加えて日本食はもちろん、世界中どこでも食べられる中華料理でさえ「ビミョーな感じ」だったらしく、豆が苦手な夫は少しやつれて帰宅した。
日頃はハンバーガーすら食べないのに、「唯一マクドがまともに食えたかも」と。
観光じゃないんで、2週間毎日『珍味』は辛いでしょうな。
普段は連絡事項以外会話のない夫婦ですが、今回の出張から帰る2日前に、
「明後日帰ります。夕飯はうどんかラーメンが食べたい」
との2行のメールが。
こんなメールは初めてなんで驚くやら爆笑するやら。
それと同時に「よっぽど辛かったんだろうな」と同情したので、日系マーケットで一番高いラーメン+スープのセットを買ってきてわよ。
便乗して、うまー♪
おまけで野菜炒めと餃子も♪♪
■夫の出張+子供たちの春休みで私ものんびり過ごした10日間。
夕飯以外は部屋から出てこない娘のことはほっといて(夕飯に出てくるようになっただけでもいろいろ反省してるらしい…)、私と息子は連日映画三昧だった。
映画ていっても、南カリフォルニアに比べて近所に映画館が少ないこの辺り。
「映画館はちょっと遠いなぁ、高いなぁ」と思ったので、今まで行ったことがなかった周辺の公立図書館をハシゴしてみれば、無料で借りられるDVDやブルーレイの充実っぷりに驚いた。
アメリカ映画はもちろん、『Foreign Movie』というコーナーには、世界のクロサワやキタノをはじめとした邦画のDVDもたくさん。
しばらく楽しめそうだ。
■ついニュースを見ては不安になるネットから離れたい気持ちもあって、図書館からたくさん本を借りた。
もちろん、英語。
さすが、冬は極寒の土地らしく、本の貸出冊数は無制限で3週間。
ふとっぱら〜。
私の英語力ではESL向けグレーデッドリーダースや小学生向けがせいぜいなんだけど、暖炉やソファーもある館内をうろうろしてるだけでも楽しい。
特にイリノイ州で2番目に大きいという、隣町にあるシャンバーグ図書館は夜10時まで開いていて、日本語書籍の棚も充実してていっそ住みたいぐらいだった。
息子に付き合ってもらって図書館めぐりをして、楽しい春休みだった。
パパと釣りに行く気満々だった彼は、不満だったみたいだけど……。
英語読書に関しては、また別エントリーで書くつもり。

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